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zoom RSS 唐津 丸田宗彦…独立築窯三十周年記念展

<<   作成日時 : 2017/04/14 22:21   >>

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丸田宗彦 … 開窯三十周年によせて
 開窯されて30周年を迎える丸田宗彦の生まれ故郷は民芸陶の里・黒牟田である。
ご祖父は、昭和四年から黒牟田焼の再興に力を注いだ丸田寅馬(明治三十四年生)。
そのあとを継いだのはご尊父の丸田正美(大正十四年生)である。
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昭和十七年、佐賀県立有田工業高校窯業科を卒業してのち、昭和二十五年、益子の濱田庄司に師事して、わずか二か月ながら民芸陶の力を熱心に学び取られた。黒牟田の伝統技法に、益子で会得した塩釉などを個性豊かに加味して民芸陶黒牟田焼を確立されて日本工芸会正会員となられ『九州民芸陶の雄』といわれた方である。
得意の塩釉の鉄砂呉須のほか、鉄絵を施した藁灰釉や黒流描文、刷毛目、辰砂、伊羅保釉などで扁壺や大鉢を作られていたが、昭和五十四年十二月に五十四歳の若さで亡くなられた。
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正美の次男・丸田宗彦が高校三年生の時であった。翌年、宗彦は高校を卒業後、ご尊父の逝去の悲しみを抱きながら陶芸家を目指し、一人険しい道を選んで栃木県の益子へ。バナード・リーチ工房で修業された浜田庄司の三男・濱田篤哉に四年間も師事され、見聞を広めてきた。

子供の頃から裏山の雑木林にある古窯址の物原が遊び場だった。
そこには、桃山時代から江戸時代に朝鮮陶工の帰化人が窯煙をあげた錆谷や山崎など古唐津の陶片がザクザクあったという。
益子から黒牟田に帰った宗彦は、手始めに古窯址を巡って良土を探し歩いた。二年後、結婚と同時に古唐津再現を目指して武雄に三袋の登窯「内田皿屋窯」を築窯した。同じ武雄市東川登町永野にある内田皿屋(小山路)窯は、文禄の役以前に開窯したと思われる由緒ある名窯にあやかった。
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新緑の四辺の山に向かい、あの森は錆谷、あの山は小峠、あちらは内田皿屋があり、付近にある多くの古窯址を巡って古陶片から学びとった。開窯三年後、私は中川自然坊に同行して武雄の工房をはじめて訪ねた。陶芸にひたむきな宗彦に素朴な純心さを感じ、しばらく去り難きを覚えたほどである。
宗彦家のたたずまいは一木一石が茶趣を湛える焼き物師には理想郷、四辺の風光と共に名作誕生の要素は、自ら培われていったのだろう。
独立から30年、登窯「内田皿屋窯」と穴窯「皿屋川登窯」という構造も焼成方法も違う二基の窯を構え、それぞれに渾身の情熱を傾倒し、各々三、四回焼成している。
だれもなし得なかった唐津窯での引出黒や楽、胴木の間での無釉粉引。独自の道を行く新鮮で淀みなき作柄で、今の陶芸界で注目の的である。坦々と歩み続けながら常に研鑽を怠らず『土に生きる炎の人』という気迫が頼もしい。
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「この度は高台削りをかえました」と三十周年ということで高台の削りにも変化をもたせた。
また白化粧土を使わない黒織部に挑まれた。快心の焼成、まさに唐津と織部の融合美といえる。落ち着きある茶心から茶碗は今までのスタイルを変えて年季が刻む枯淡さえ感じられる使いやすい小ぶりの茶碗となった。
また得意の絵唐津は描写の巧妙さであろうか、素地の余白を活かし塩梅よく配されたリズミカルな融合美、相変わらずの天分を発揮している。
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宗彦には、内田鋼一に学ばれた長男の宗一廊が宗彦窯で初期伊万里を、
益子で修業された次男の雄がご祖父からづづく黒牟田の丸田窯を引き継ぐ修業をされており、
夫人の内助の功と共に丸田宗彦一家の夢をかなえさせてくれて頼もしい。
泉下に眠るご尊父も開窯三十周年を迎える丸田宗彦の活躍をご自分のことのように喜んでおられるに違いない。    ( 敬称略 )文:黒田草臣

唐津 丸田宗彦…独立築窯三十周年記念展 

開催期間:2017年4月14日(金)〜4月25日(火) ※20日(木)定休 
(第一部) 2017年4月14日(金)〜18日(火)酒器・食器
(第二部) 2017年4月21日(金)〜25日(火)茶碗・壷

Exhibition of Maruta Munehiko
Exhibition:April 14 to April 25, 2017




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